犬の食物アレルギーの原因の食べ物・食事一覧!症状・検査費用も解説

犬のアレルギー検査

犬がよく起こす皮膚炎。

食べ物によるアレルギー性皮膚炎が一番多く、食べ物アレルギーを持つ犬は、潜在的なものまで含めると40%に及びます。

犬が執拗に体を掻いたり手足をなめたりしていたら、食べ物によるアレルギーかもしれないと疑ってみてください。 

アレルギーの原因となるアレルゲンは、『抗体価検査(※1)』や『食物除去試験(※2)』などで特定できます。

犬の食べ物アレルギーについて解説します。 

※1 特定の病原体に感染したことがあるかを調べる検査
※2 アレルギーの原因が、どの食べ物であるかを調べる検査

犬の食物アレルギーはたんぱく質が主な要因 

犬の健康維持に欠かせない栄養素の一つであるたんぱく質を摂取するため、多くのドッグフードフードには肉が含まれています。

しかし、肉は食べ物のアレルゲンになるとされています。

肉にアレルギー反応がある犬は、摂取過剰や長期間同じものを食べ続けることにより、アレルギーを起こしてしまうわけです。 

犬のアレルギーの原因となる7つの食べ物とは? 

アレルギーの原因になりやすい食べ物が、次にあげる7つです。

驚くことにこれらの食べ物の多くが、ドッグフードの原材料として使われています。

アレルギー反応を持たなければおいしい食材ばかり。

何が原因でアレルギー反応を起こしてしまうのか探ってみましょう。 

1.牛肉

肉アレルギー

「牛肉」は、肉類の中でもアレルギーを起こしやすい食べ物と言われています。

注意が必要です。基本的には後述する鶏肉やラム肉の方が安全です。

2.鶏肉

鶏肉はワンちゃんがアレルギーを起こしやすい原材料のひとつですが、多くのドッグフードに使用されています。

高タンパク質なので重宝されているからです。

3.鶏卵 

卵アレルギー

生卵の白身がアレルギーを起こす原因になります。

白身の成分である「アビシン」という塩基性糖たんぱく質がビタミンの吸収を阻害し、皮膚炎を誘発する原因となります。 

4.大豆 

犬のアレルギー大豆

ドッグフードに大豆を含まれる場合は、原材料のかさ増しのため。

使用されている大豆が脱脂大豆(食用に加工した後の残る搾りカス)の場合は、消化もしづらく犬の体に負担を掛けてしまいます。

薬品が残留していることもあり、アレルギーを誘発する原因になります。 

5.とうもろこし 

とうもこしはドッグフードに含まれる穀物としてよく使われています。

とうもろこしは食物繊維なので、犬にとってはとても消化しにくく、消化器官に大きな負担をかけてしまいます。

アレルギー源にもなります。 

6.乳製品 

牛乳を飲むとお腹が張る原因は「乳糖不耐性(乳糖の分解酵素が生まれつき欠乏している)」によるものです。

犬のおやつには、ヨーグルト、チーズなどの乳製品を含むものが多く出回っています。

乳製品を直接口に入れなくても、含まれている食べ物を介してアレルギーを起こしてしまいます。 

7.小麦 

小麦はグルテンの含有量が多く、最もアレルギー性が高い原材料。

特に犬は、グルテンを消化するための消化酵素を持っていないので、小麦を含むドッグフードを食べ続けるとアレルギーを起こしてしまいます。 

場合によってはドッグフードの添加物も原因となる 

ペットフードに含まれる添加物は、長期保存や味や見た目をよくするために使われます。

4Dミート(人の食べ物には不適格な肉)などの粗悪な肉を使用して作られたドッグフードの場合は危険性の高い添加物が使われているケースも。

これらの添加物が含まれたドッグフードを長期的に食べることで、アレルギーを引き起こす原因になるわけです。 

犬の食べ物アレルギーの症状とは? 

  1. 目・耳・口・股周りが赤くなっている
  2. 体を痒がる(アトピー性皮膚炎)
  3. 大量のフケが出る
  4. 下痢・嘔吐
  5. 抜け毛が多い
  6. 外耳炎を繰り返す
  7. 足の裏や指の間を弄っている
  8. 咳やくしゃみ
  9. 鼻水が止まらない

上記のような症状が出た場合は、食べ物アレルギーを疑った方が良いでしょう。

特に食べ物によるアレルギーを疑った方がよいケースは、「掻く、なめる、噛む」といった動作を執拗にする場合。

外耳炎を繰り返す、背中にフケが出る、全身に蕁麻疹のような湿疹が見られるのが食べ物アレルギーの特徴です。 

【完全版】犬のアレルギー症状・原因まとめ!目や耳の炎症・咳は大丈夫?

食物アレルギーを避ける・予防するための食事法とは?

犬の食物アレルギーは、原因の食べ物を与えないことで対策することが大切。

食物アレルギーのワンちゃんには、食物アレルギーの原因になりにくい原材料を使っているものを選びます。

グレインフリーのドッグフードは穀物不使用なのでアレルギーになりにくいと言われています。

加水分解されたタンパク質など、消化性の高い物を与えましょう。

既に食物アレルギーになっている愛犬の食事法は?

既に食物アレルギーになっているワンちゃんの食事法としては、以下のようなものが考えられます。

  1. 病院でアレルゲン除去フードを購入する
  2. アレルゲン食材の栄養素を別食材で補う
  3. プレミアムドッグフードを与える

これらの方法でアレルギー物質を避けることが大事です。

またプレミアムドッグフードはアレルギー対策には最適です。成分表も表示義務があり、無添加でグレインフリー、栄養バランスも抜群です。

アレルゲン物質を避けて、かつ愛犬が喜ぶ食事をしたい方には検討する価値があります。

アレルギー対応ドッグフードおすすめランキング!低アレルゲン・アレルゲンカットの犬用の餌

犬の食物アレルギー検査について 

犬のアレルギー検査

アレルギーを引き起こす原因を特定する検査があります。

皮膚の炎症や下痢・嘔吐が続くようでしたら、「アレルギー検査」を受けさせてあげてください。

食べ物アレルギーは、原因となる食材を摂らなければ起こらなくなるものなので、アレルゲンを除去したドッグフードに変えてあげましょう。 

「アレルギー検査」は92項目のアレルゲンへの反応を検査できる「海外の検査92種類」がおすすめ。

この検査は血液検査をし、アレルゲンに対して陰性、陽性、疑陽性の判定で表します。

その結果、どのアレルゲンへ反応しているかがわかるというものです。 

犬の食物アレルギー検査の費用について 

「アレルギー検査」に掛かる費用は、検査内容や検査機関によって異なりますが、2万円~5万円くらい。 

アレルギーが原因のアトピー性皮膚炎、外耳炎などにはペット保険が適応できる場合があるので、問い合わせてみるのもいいですね。

インターネットを使ってペットの保険会社が選べる「資料一括見積サービス」というサイトもあります。

保険料やプランに合わせてインターネットから簡単に手続きができるシステムもあるので、一見の価値があると思います。 

アレルギーが原因の病気には保険適応が可能 

「うちの犬には、何か、アレルギーがあるかしら」というような予防的な検査に対しては、保険は適用されません。

これに対して何かしらのアレルギー反応がある場合は、治療の一環として保険適応が可能です。

保険の契約内容や動物病院の先生の判断基準もあるので、事前に確認しておきましょう。 

まとめ 

犬のアレルギー検査

食べ物によるアレルギーは、検査をすることによりアレルゲンを特定することができます。

特定できたアレルゲンを含むドッグフードやお菓子を除去したしたものを与えることによって、アレルギーを回避することができます。 

アレルギー検査は費用が少し高く付きますが、愛犬が快適に過ごせるように一度検査を受けさせてみてください。 

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