犬を飼う人には、いずれはシニア犬との生活が待っています。
最大限にサポートしてあげることは、義務です。
今回は、老犬になるにあたって気を付けるべきことや、対策などについて詳しくまとめてみました。
飼い犬がいらっしゃる方はもちろん、これから犬を飼う予定の人や犬が好きな人も、是非参考にしてください!
目次
何歳から老犬?
小型犬:7歳前後から
中型犬:7歳頃から
大型犬:6歳頃から
「何歳から老犬」という明確な定義に関しては、実は存在していません。
犬種や体の大きさなどによっても、シニアの定義は変わってきます。
ただし、6歳からはシニア向けのドッグフードを推奨しているメーカーも多く、一つの目安として考えておくと良いでしょう。
排泄に失敗したり、口臭がキツくなったりと、シニアに起こる現象が多くみられるようになったら、老犬になったと考えてみてください。
犬が歳を取るとどうなる?なりやすい病気と症状
- 認知症
- 白内障
- 歯槽膿漏・歯が減る
- 糖尿病
- 慢性腎不全
- 尿路結石
歳を取ったからこそなりやすい病気や症状はたくさんあります。
人間にも同じことが言えますが、犬の場合はどんな病気や症状があるのでしょうか?
代表的な事例を6つ挙げてみました。
1.認知症
夜中に徘徊したり、名前を呼んでも気付かなかったり、何度も食事を要求してきたり、排泄に失敗してしまったり…
昼夜逆転したり、同じ場所をグルグル回ったりといった行動も見られることがあります。
しつけとは全く関係ありません。
認知症が疑われる症状は、たくさんあります。
12歳を過ぎる頃から認知症を発症するケースが多いようです。
2.白内障
眼球が濁っているように見えたり、壁にぶつかるようになったら、白内障を疑ってください。
白内障になると、水晶体が白く濁ります。
それに伴って視力が低下し、最悪の場合は失明してしまうことも…
点眼薬で白内障の進行を遅らせることも可能なのですが、根本を改善する場合は外科的処置が必要になります。
3.歯槽膿漏・歯が減る
犬の歯槽膿漏は、とても多く発症します。
表面に見えている歯だけではなく、歯茎や顎の骨の健康にも気を付けなければなりません。
これらの目に見えない部分が細菌に感染してしまうと、炎症を起こします。これが、歯槽膿漏です。
大型犬は小型犬と比べて寿命が短いので、歯が弱くなる前に寿命を迎えることも多いようです。
シニアになると歯の本数自体も減ることがあり、最終的には流動食しか受け付けなくなることもあります。
普段から歯や歯茎のケアをしっかり行なって、健康な歯を保てるようにしましょう。
4.糖尿病
人間と同じように、犬も糖尿病になることがあります。
インスリンが不足すると、糖尿病を発症してしまいます。
犬の場合、小型犬の方がそのリスクは高いようです。
食欲が増すため、飼い主さんも気付きにくいので気を付けましょう。
急激に痩せたり、お腹が膨らんだりといった症状が見られたら要注意です。
5.慢性腎不全
徐々に進行する病気なので、飼い主さんによる早期発見は難しいです。
尿が多くなったり、水を過度に飲むようになるなどが初期症状にあたります。
更に進行すると、嘔吐や食欲不振、貧血などの症状も見られるようになります。
早期発見できるかどうかが鍵になるので、少しでもいつもと違う様子を感じたら、かかりつけ医に相談してみましょう。
6.尿路結石症
尿路結石症とは、尿路のどこかに不要になった物質が固まり、結晶になる症状のことです。
普段の食べ物やお水を与えることを気にしてあげることで予防に繋がります。
シニア犬・老犬・高齢犬の認知症予防と対策
- DHA・EPAを与える
- 定期的な健康診断
- 適度な運動
- お散歩コースを変える
- 頭を使う遊びを取り入れる
認知症は、発症を遅らせるために努力することもできます。
具体的な対策を挙げてみたので、どんどん実践してみてください!
1.DHA・EPAを与える
DHAには、脳神経を発達させてくれる効果があると言われています。
EPAは血液をサラサラにしてくれる効果があります。
細胞の老化を防ぎ、脳を活発に働かせることで、認知症予防に繋がるという訳です。
2.定期的な健康診断
犬は、1年間で人間の4倍歳を取ります。その分、病気も進行が早いと考えてください。
その病気を少しでも早く発見し、早期治療できるかどうかが重要になってきます。
少なくとも、半年に1回は健康診断を受けるようにしましょう。
血液検査も年に1回受けることをおすすめします。
3.適度な運動
適度に運動をすることで、脳を活性化させることができます。
筋力を鍛えることにもなるので、シニアになっても無理のない範囲で意識的に運動をする習慣をつけておきましょう。
運動に遊びを取り入れてみるのも、頭を使うのでおすすめです。
4.お散歩コースを変える
決まったコースを決まった時間にお散歩する飼い主さんも多いかと思いますが、時間やお散歩コースを少し変えてみるのも認知症予防になります。
単調なお散歩を繰り返すのではなく、ちょっとした違いを取り入れることで脳が活性化されるからです。
他の犬と触れ合わせることも、良い刺激になります。
5.頭を使う遊びを取り入れる
お座り、お手など、毎日数分取り入れるだけでも認知症予防になります。
それだけではなく、もっと高度な遊びもどんどん試してみてください。
そして、ちゃんと出来たら思いっきり褒めてあげましょう。
この流れが、脳にとっても良い刺激になります。
シニア犬の介護についても考える
人間と同じように介護について真剣に向き合わなければなりません。
床ずれができていないか、オムツかぶれがないか、身体は清潔に保たれているかなど、数え上げればキリがないほど気をつける必要があります。
1日でも長く健康に生きてもらうために、飼い主さんのサポートは必要不可欠です。
そして、飼い主さん自身が体調を崩さないように、家族やその他のサポートにも積極的に頼っていくようにしましょう。
高齢犬になって体に不自由が出ても最後まで面倒をみよう
高齢犬のお世話は並大抵な気持ちでできるものではありません。
時間もお金も労力もたくさんかかります。
でも、だからといって何もしない訳にはいきません。
家族の一員として、最後まで面倒を見るのは飼い主さんの義務です。
病院の先生や専門のサポーター、身の周りの人の助けを得ながら、乗り切っていきましょう!