市販されているドッグフードはごみでできているといわれるほど低品質のものが存在します。
飼い主や家族としては大事な家族である愛犬にはそういったドッグフードを食べさせたいとは思いませんよね。
では、そういったドッグフードを選ばない為にはどういった事に注意して選べばいいのでしょうか?
目次
ドッグフードは食品ではない
本来スーパーなどではカテゴリーによって分別されているので、何か探す際にはそのカテゴリーの周辺を探せば見つける事はできます。
ドッグフードはそうではありません。
ドッグフードは犬のものとは言え食べ物なので食品のカテゴリーの中にありそうですが、実際には雑貨に分類されている事が多いです。
なぜそうなっているかというと、日本では食品とは食品衛生法という法律が適用するものをいいます。
ドッグフードは人が食べるものではない為にこの法律の適用外となっているので、食品とは扱われていません。
ドッグフードが安いのには理由がある
スーパーやホームセンターなどで販売されているドッグフードの中には非常に安価に販売されているものがありますね。
安いドッグフードには安いだけの理由があります。
中には犬にとっては悪影響しかない理由もあり、飼い主や家族としてはそういったドッグフードは選ばないほうが無難です。
避けた方がいい4つの原材料
1.肉骨粉
ドッグフードの中で避けるべき3つの原材料の1つが肉骨粉です。
牛や豚・鳥といった動物から肉となる部分を取り除いたものを加熱処理した後に、油脂を取り除き粉末にしたもの。
本来は家畜の牧草用の資料として用いられていましたが、ドッグフードの原材料として使用される事もあります。
この肉骨粉に使用される原料の中には4Dと呼ばれるものが含まれることがあり、衛生的にも健康的にも悪いといわれるものなので、肉骨粉を使用しているドッグフードは避けるべきといえます。
2.畜産副産物(ミートミール)
更にドッグフードに含まれる原材料の中で注意するべきは畜産副産物と呼ばれる原材料です。
この原材料は人用としては使用する事のない部分の事をいい、内臓や誉め、皮、血液などを含んでいます。
さらにもっと悪質なものの場合には糞尿や羽毛など、決して栄養にはならないであろう物まで含んでいるものもあります。
こういったものは犬にとっても栄養価値があるものではなく、むしろ悪影響を与えかねないものであり、含んでいないに越した事はありません。
この畜産副産物も4Dと呼ばれる部分が含まれている事があります。
3.穀類
犬は肉食動物ですが、主原料の中に小麦や大豆、とうもろこしなどの穀類が含まれているドッグフードがあります。
犬の体は穀類を大量に消化するようにはできていないので、こういったドッグフードも避けた方がいいですね。
穀類を消化するにはアミラーゼという酵素が必要ですが、犬はこのアミラーゼを十分には持っていません。
犬の腸は雑食動物である人の腸よりも短く、穀類を消化するには不向きな腸といえます。
犬が大量に穀類を接種すると、犬の中には消化不良を起こしたり、下痢や嘔吐を引き起こす犬もいます。
穀類を使用しているドッグフードは基本的に避けた方がいいといえます。
4.添加物
人間と違って食品に対する法律がゆるいため、ドッグフードには危険な添加物が含まれていることがあります。
保存料として必要不可欠なもの以外は、着色料など犬にとってはあまり必要のないものばかり。
中には危険な発がん性物質が含まれてるものもあります。
ドッグフードの4Dミートとは
1.Dead:死骸
死骸とは文字通り動物の死骸の事で、それは交通事故等で死んだ動物も含まれている事があります。
2.Diseased:病気
病気とは病気に罹患して死んだ動物が含まれているという事で、ガンなどで亡くなった動物も含まれています。
3.Dying:死にかけ
病気や事故などで亡くなってしまうであろう動物が含まれています。
4.Disabled:障害のある
何らかの理由で障害を持った動物を安楽死させた動物の死骸を使っている可能性があります。
これら4Dは人間の食品安全の基準では満たす事はない為に、人間が口にする危険性はありませんが、大事な家族である愛犬の口には入る危険性をはらんでいます。
愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律について
悪質なドッグフードがある日本ですが、国は放置しているわけではありません。
平成21年にドッグフードを含めたペットフードの安全性を確保する目的から「愛玩動物用飼料の安全性を確保に関する法律」、通称でペットフード安全法が施行されています。
この法律はドッグフードとキャットフードを対象としていて、犬や猫の健康に悪影響を与えるフードの製造や輸入、販売を禁止し、製造業者名や賞味期限などの表示を義務付けています。
原材料の表示義務
現在、日本では原材料の表示は原材料の中で使用量が多い順に並んで表示するようになっています。
基本的に添加物についても全て表示するように義務化されています。
原材料の表示を見れば、どんな食材を使用しているのかが分かるようになっていて、飼い主や家族としては選びやすいようになっています。
原材料の見方・成分表
原材料はドッグフードの袋の後ろ側に記載されています。
最も重要なのは先頭から3つ目までが主原料で、ここに肉類ではなく、穀類が記載されているものは選ばないようにしましょう。
肉類が表示されていても、単に肉類と表示していたり、ミートミールやチキンミール、肉副産物、肉骨骨などと表記されている場合には選ばないようにしましょう。
肉類の場合にはチキンやラム、牛、豚などしっかりとどんな動物の肉が使用されているかが表示されているようなものを選ぶようにします。
こういう原材料のドッグフードなら安心!
良質のドッグフードを選びたいと思ったら、まずはしっかりと肉類が使用されているものを選びます。
穀類は基本的に使用していないものも選ぶ際のポイント。
人工添加物は長期的に摂取すると、犬に健康被害を及ぼす危険性があるので、人工添加物を使用していないものを選ぶようにします。
原材料の重要性に気付いたあなたへ
犬は人から食べ物をもらわないと生きていけない動物になってしまいました。
ドッグフード選びは重要な飼い主や家族の仕事といえます。
安いドッグフードは経済的には助かりますが、安いドッグフードは犬の健康のためにはいい者とは限りません。
高いドッグフードだからといって、いいとも限りません。
飼い主や家族は原材料をよく吟味して、愛犬にとっていいと思えるものを選ぶようにしましょう。
安心安全なドッグフードの原材料って?
愛犬が毎日食べるドッグフードは、私たちの食事同様、安心安全なものにしたいですよね。
安心安全なドッグフードというと、一番に思いつくのは添加物が入っていないということでしょうか。
そもそも添加物を使う理由は、食品の保存、見た目や味を良くするため。
良質の原材料を使っていれば、味や見た目をよくするために添加物を使用する必要はないはずです。
安心安全なドッグフードとは、愛犬にとって無害なもの、健康維持や体格形成に役立つものです。
ヒューマングレード(人間が食するもの)のものを原材料に使い、添加物や犬が消化しにくい穀物を使用していないドッグフードが、安心安全なドッグフードと言えます。
塩分が入っているドッグフードってどうなの?
ドッグフードの材料の表記に「塩」と書かれたものがあります。
犬は汗をかかないので塩分の補給はしなくても良いのではと思いますが、ドッグフードには何故「塩」が含まれているものがあるのでしょうか。
私たちが好むスナック類は、塩が絡めてあるので美味しいと感じるのと同様、ドッグフードも食いつきをよくする目的で使われています。
また、塩分を与えないと、食欲不振や血量の低下をもたらすこともあり、塩分を取ることによって尿路結石の予防にもなっています。
粗悪な材料を使用しているので、食いつきをよくするために「塩」を使う場合もありますが、プレミアムドッグフードにも微量が含まれているものもあります。
安全な範囲であれば「塩」は犬にとって必要不可欠な栄養素の一つなんです。
しかし、与えすぎは危険。
人間が食べるものを与えることによる過剰摂取が原因で、腎臓疾患を起こしたり、死に至ることもあります。
ドッグフードの原材料の値段
ドッグフードの値段には格差があります。
毎日与えるものなので、安くて栄養価の高い方が飼い主さんにとっては嬉しいのですが、ドッグフードの値段の基準はどうなっているのでしょうか。
プレミアムドッグフードとそれ以外の値段の違い
結論から言うと、値段の格差はドッグフードに使われている原材料の差。
プレミアムドッグフードは値段は高くなりますが、ヒューマングレード(人間が食するもの)の肉を使用しています。
安く売られているドッグフードは肉の量が少ないため、穀物を多く使ったり4Dミートと呼ばれる人間の食材としては禁止されているような粗悪な肉を使用しているから安く提供できているわけです。
安価なドッグフードを与え続けることにより、アレルギーや内臓疾患を発症してしまうかもしれません。
治療費のことや、何よりも愛犬が苦しむ姿を見るのは忍びないものです。
値段が高いのはそれなりの理由があるもの。
愛犬の健康維持を考えると、プレミアムドッグフードは決して高くはありません。
スプリッティング(分割表示)に注意!
公正取引委員会の認定を受けた「ペットフードの表示に関する公正競争規約・施行規則」では、原材料名の表示は、使用量の多い順に記載すると定められています。
ドッグフードのパッケージに記載されている原材料の順番をよーく見てみてください。
犬にとって一番必要な栄養素はタンパク質なので、どのメーカーも牛肉○○%などと書いて「このフードはこんなに肉が入っています」と言いたいわけです。
しかしホントは、穀類のほうが肉の量より多い場合、順番が逆になってしまいます。
穀類は犬にとっては消化が悪くアレルギーを引き起こす原因になるので、おすすめのドッグフードとは言えません。
そこで、トウモロコシの加工食品である「トウモロコシ粉、コーングルテンミール、コーングルテンフィード」と分けて表示をしているドッグフードもあります。
「牛肉30%、トウモロコシ20%、トウモロコシ粉15%、コーングルテンミール10%」という表示があれば、実際は「牛肉30%、トウモロコシ45%」。
トウモロコシの含有量が肉よりも多いということなので、表示にはご注意ください。
スプリッティングとは?
スプリッティング(Splitting)は、「分裂」という意味です。
ドッグフードの原材料は本来ならば材料名で表示するのが当たり前ですが、同じ材料を分けて表示することを「スプリッティング」と言って、分割するという意味で使われています。
使用している原材料をスプリッティングする理由は、2つ。
1つは、同じ材料を分けて分割することにより、材料を多く使っているといって、栄養素が豊富なように見せかけていること。
2つめは、肉の量が穀類より少ない場合、肉の量を多く見せるために穀類を「米粉、米糠、挽き米」などと分けて表示するためです。
安全なドッグフードを購入するためには
このような原材料の分割表示の罠にはまって、ドッグフードのほとんどが穀類だったということがないようにするには、安心安全と言われるプレミアムドッグフードを購入すると安心です。
ペットフード安全法では、トレーサビリティといって、ペットフードの安全のために原材料から生産、流通の履歴が確認できるようにすることが義務付けられています。
その点、良質の材料を使い、穀物不使用のプレミアムドッグフードは、原材料の分割表示などする必要はありません。
安価なものには安価な理由があります。
安心安全なドッグフードは、表示の一つ一つまできちんと責任をもって書かれたプレミアムドッグフードを選んであげましょう。